ワインをちゃんと勉強したいと思った時に、ソムリエを目指したくなる人もいるのではないでしょうか。
実は、ソムリエは勉強すれば誰でもなれるものではありません。
ソムリエを受験するのは、酒類の提供サービスや仕入れ、販売、製造など直接お酒に関わる業務を継続的に行っていた実績がある方に限られます。
一般社団法人日本ソムリエ協会は、一般向けの「ワインエキスパート」という資格を認めています。
こちらは20歳以上であれば誰でも受験することができて、ワインの知識レベルや難易度はソムリエに匹敵します。
職種のハードルでソムリエになれない方におすすめの資格です。
この記事では、ソムリエとワインエキスパートそれぞれの受験資格について解説していきます。
ソムリエ受験資格
ソムリエ受験資格のある職種
ソムリエには受験資格が厳しく定められています。下記のいずれかの職務を経験していることが必須条件です。
・酒類・飲料を提供する飲食サービス
・酒類・飲料の仕入れ、管理、輸出入、流通、販売、製造、教育機関講師
・酒類・飲料を取り扱うコンサルタント業務
(引用:日本ソムリエ協会ホームページ)
さらに、受験する年の基準日(2023年は8月31日)時点でも従事していて、月に90時間以上勤務していることが求められます。
上記に属さない方は、ワインエキスパートを受験することになります。
ソムリエ協会会員と非会員の違い
日本ソムリエ協会会員になると様々な特典が受けられますが、資格試験の際にもメリットがあります。
上の項で取り上げた職務内容について、会員の方は2年間、一般の方は3年間の経験が必要です。
会員になっていれば2年間の経験でソムリエ受験が可能です。
例えばワインの輸入販売会社の社員の場合、非会員なら入社後3年以上が必要ですが、会員であれば入社後2年以上経過していれば受けられます。
もっとも、酒類業界や飲食業界の場合は法人会員になっていることが多いので、該当する方は会社に問い合わせておくとスムーズです。
ワインエキスパート受験資格
ワインエキスパートの受験資格は、受験する年の基準日(2023年は8月31日)の時点で満20歳になっていることだけです。
つまり20歳以上であれば誰でも受験が可能ですが、酒類や飲料、食についての専門的知識とテイスティング能力が求められます。
ワインエキスパートの合格率は、過去数年間でおおよそ40%前後です。
試験内容の違い
試験内容も若干の違いがあります。
ソムリエ、ワインエキスパート共、一次試験は選択問題です。
二次試験は実際にワインを口にしてのテイスティングで、ソムリエ受験者のみ論述試験があります。
ワインエキスパートは二次試験で終了ですが、ソムリエには三次試験としてサービス実技があります。
ソムリエ受験資格まとめ
ソムリエとワインエキスパートは、受験資格から全く違います。
ソムリエ職務に実際就いていることが大前提となるため、誰でも勉強してなれるものではありません。
一般の愛好家向けとしてワインエキスパートの資格が存在し、ソムリエ同等の知識が求められるので、職種的にソムリエを受験できない方は、是非ワインエキスパートにチャレンジしてみてくださいね。